5月に亡くなられた蜷川幸雄さんの悲しみもまだ癒えぬうちに、蜷川さんの舞台でものすごく活躍されていた平幹二朗さんまで、いなくなってしまいました。「王女メディア」「近松心中物語」「NINAGAWAマクベス」蜷川さんの人生のなかでも屈指のこの3大作品の主演を務められていたのが、ほかでもない平さんでした。この3つの作品は、海を渡り、海外でも高い評価を受けました。
シナリオクラブ・メンターの、清家さん、角間さん、青山さん、特にこのお3方は、蜷川さんと平さんとは、ずいぶんたくさんお仕事をされてきて、たくさん海外に行かせてもらったとおっしゃってました。そんな平さんの追悼特別番組があるそうです。
NHKホームページより
名優・平 幹二朗さんの魅力に迫る特別番組の放送が決定
テレビドラマ、舞台、映画で活躍した俳優・平 幹二朗さんが亡くなられました。82歳。
突然の訃報に、多くの俳優仲間やファンの皆さんから、その死を惜しむ声が絶えません。
圧倒的な演技と存在感から、1998年に紫綬褒章、2005年に旭日小綬章を受章。
NHKの番組出演も多く、大河ドラマでは「樅(もみ)の木は残った」(1970年)、「国盗り物語」(1973年)で主演を務め、その後も数多くの大河ドラマに出演しています。また、大河ファンタジー「精霊の守り人」シーズンⅠ、シーズンⅡでは、帝を補佐する聖導師役を演じました。
一方、ライフワークともいえる舞台活動では、故・蜷川幸雄氏の演出舞台には欠かせない存在で、西洋古典劇の第一人者でした。
今回の特別番組では、大河ドラマを中心にしたNHKの出演番組、舞台での名シーンを振り返りながら、スタジオに三田佳子さんほか平さんゆかりのゲストを迎え、名優・平 幹二朗さんの魅力に迫ります。
【ゲスト出演】三田佳子(女優)、三宅 健(俳優)、浅利陽介(俳優)
【司会】石澤典夫アナウンサー
【VTR出演】近藤正臣(俳優)、高橋睦郎(詩人・作家)、夏川 純(女優)
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主にNHKのドラマ中心なのでしょうけれども、舞台の名シーンを振り返る、ともありますし、ゲストの高橋睦郎さんは、「王女メディア」などの翻訳家の方でもありますので、「王女メディア」はきっと取り上げられると思います。わたくしの最近の平さんの思い出というと、去年、藤原竜也さん主演の「ハムレット」で、クローディアスを演じられたとき、半裸で水ごりをしていました。「蜷川さんもずいぶん無茶させるわ~」と思っていたのですが、それが平さんからの発案と知って、80歳を過ぎても、一つひとつの舞台に賭ける役者魂が本当にすごいな、と思っていたことです。
清家さんも尊敬する俳優さんのお名前にも、いつも挙がっていました。まだまだこれからも活躍されると思っておりましたので、本当に残念なことです。心よりご冥福をお祈り申し上げます。