9月2日(日曜日)。
シナリオクラブの「嵐を呼ぶ男」こと、平尾仁さん(平尾さんがシナリオクラブに来る日は決まって雨なのです!)によるリーディング・パーティ「平尾さんとフランスのブールバール推理劇『罠』を読む」を雨が降ったり止んだりのなか開催いたしました。今回は、このリーディング自体を、
『オーディション形式』でやろう!と平尾さんが企画してくださいました。その『オーディション』とは、「ある職業の人が、その職を投げ捨ててでも、舞台に立ちたくて参加している」というものです。平尾さんはまず、お一人おひとりに、「職業」を割りふりました。まあ、ここからすでに笑っちゃうんですけど、「銭湯の番台」「たこやき屋経営」「学部長一歩手前の大学教授」「元宝塚の衆議院議員」
「渋谷109のカリスマ店員」「R-1グランプリで毎回落ちてるピン芸人」などなど、皆さん、実際のご職業とは違うものを割りふられていまして、事前にお伝えするとき、留守番電話にメッセージを入れてるだけで笑えてきました。そして、当日までに、その職業の年齢や性別や国籍等々、あたは設定は自由に考えてきてもらっていました。
さて、当日。
オーディションにしては和気あいあいな雰囲気でしたが、平尾さんに「大演出家先生」役になってもらって、大演出家先生の質疑応答というかたちでオーディションが始まりました。わたくしここで、シナリオを読んでいるとき以外で、初めてご本人以外の役になりきっているところを目撃したのですが、皆さん超なりきってて・・・ウケましたぁ!!!ビックリしたのが、「えー、そんなのわたしにできるかなぁ。。。」「やめようかなぁ。。。」なーんて言ってた方に限って、超なりきってんじゃないですかぁぁぁぁぁ!!!もお、女の人はこれだから恐いって言われるんですよぉ。皆さんしっかり人生のストーリーができていて、まあ、平尾さんも事前に、思いっきり妄想していいんですよって言ってましたが、まさに、大妄想大会でした!テレビのパンダと目が合って、私はパンダの飼育員になるんだ!と「飼育員」になった方、渥美清にあこがれて、バナナのたたき売りをやりたかった「スーパーの精肉担当」、ガンジス川で生まれた「ヨガのインストラクター」、芸名まで考えてきていたり、衣裳を着てきてくださったり小道具を用意していたり、想像をはるかに超えた「妄想」っぷりでした。
その想像力(妄想力?)の一つひとつが可笑しくて可笑しくて、またお腹がよじれるほど、笑ってしまいました。その答えをちょっと気取った演出家先生風に突っ込む平尾さんもまた面白くて。そして、その役でリーディングをするという二重のお芝居を、皆さんにやっていただきました。
この推理劇のストーリーもまたフランスの洒落たオチがあって、そこの重要なシーンを平尾さんに演じていただき、最後は鳥肌もののエンディングを迎えました!
シナリオクラブの教室が移転するので、旧教室での最後のレッスンと最後のリーディング・パーティが平尾さんになりました。新しい門出にふさわしく大きな笑いにつつまれて、旧教室の幕を閉じることができました。平尾さん、参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました!