先の2月4日、シナリオクラブ・メイキングクラス合同ミニ舞台、中野ポケットスクエア内にある、劇場HOPEにて開催いたしました!
72席というまあまあの広さの劇場でしたが、おかげさまで満席のご来場をいただき、大盛況のうちに幕を閉じることができました!寒い中、ご来場くださいました皆様、本当にありがとうございました!!!
ミニ舞台で初めての本格的な劇場公演
mini舞台史上、初めてこのような劇場をお借りしたのですが・・・
清家さんはじめ、スタッフたちも怒涛の2日間でした。出演者の方にも、出演しない会員さんたちからも多大なるご協力いただいて、幕を開けることができましたことをご報告させていただきます。劇場スタッフの方々にもとてもよくしていただきました。
関係者の皆様、本当にありがとうございました!
怒涛のようなゲネプロ。緊張と高揚感たっぷり・・・
劇場入りしたのが、前日の土曜日。幕もライトも、ただ舞台の上にあるところから始まりました。
搬入と仕込み作業を大急ぎで終え、予定通りに場当たり稽古(キッカケのところ中心にやる稽古)は始まったのですが、それが大幅に押してしまい、ゲネプロのスタートが遅れてしまいました。ゲネプロを観にきてくださった皆様、寒い中お待たせしてしまって、本当に申し訳ございませんでした。そのようなギリギリのところで始まったゲネプロ。
でも、そういうギリギリの緊張感が、いい面でお客様に伝わることがあります。役者さんたちの張りつめた緊張感と、同時にある高揚感の、いい表情と演技。
わたくし(青柳)は客席後方の一角で、音響の操作をしていたのですが、緊張で震えながらも、役者さんたちのそういった表情に感動していました。
ホント、すごいですね! 舞台の魔力!
さあ、明日は本番!
清家さんからは役者さんたちに、舞台スタッフの方からは転換の時の注意など、アドバイスをもらって、明日に備えて、この日は解散となりました。
温かい雰囲気の本番当日
わたくしが劇場近くのコンビニで買物をしていると、出演者の方から「おはようございます!」と元気に声をかけられました。出演者の方々は、開館と同時に、同じチームの皆さんと稽古のために早々に集まっていたのでした。
うんうん。今日も皆さんお元気そうで何より何より。
開場前に、清家さんからひと言。「プロでも『2日目落ち』っていうのがあるからね。昨日上手くいったからこそ、昨日以上に気を引き締めてやりましょう」
2日目落ち。
現役の俳優さんからのお言葉は、本当に説得力があります。それはわたくしたち裏方にも言えることで、結果的にこの言葉は、本当に大きな意味がありました。さすが清家さん! ありがとうございました!開場してから、開演までに注意やお願いなどしている時から、会場の雰囲気はとても温かくってとてもありがたかったです!
最初の演目『カツドン』
今回、清家さんが珍しくパンフレットにコメントを寄せてくれてますので、それをご紹介しますね。
「1991年、ベニサン・ピットで初演された、「1991・待つ」の一作品。 (蜷川(幸雄)さん演出)ニナガワ・スタジオのメンバーで、 蜷川さんにも才能を認められていた作家・宇野イサム氏の作で、自分の若い頃を思い出させる青春讃歌です。」
シナリオクラブ舞台に初参加の方と、(と言っても、ほかの舞台ではプロフェッショナルだった方)シナリオクラブで貴重な男性会員さんとの2人芝居。
前日も思ったのですが、このお2人は、舞台経験が豊富なので、トップバッターにふさわしく、堂々たる居住まいでした。
毎晩、誰からかわからないが、カツ丼の出前が届けられる、一人暮らしのOLと、出前持ちのお話。
わずか10数分のお芝居ですが、OLの性格や心情、出前持ちの爽やかさに秘められた不気味さなどが、ギューーーッと込められていて、かつ選曲にも清家さんのメッセージが隠れていたりするので、清家さん的にも、蜷川さんに捧げる1本だったのではと思います。蜷川ファンの方にも観ていただきたいような「待つ」っぽい仕上がりでした!
続いて『レディ・マクベス』
こちらも、清家さんから寄せてもらったコメントから。
「別次元の2人のレディ・マクベスが同時に登場する、実験劇的な試みです。 衣裳や小道具は、それぞれ出演者たちのイメージで用意してもらいました。 持ち味や個性の違いを楽しんでいただければと思います。」
お着物の方は9月の公演に続いて2度目の舞台、黒のドレスの方は、なんと初舞台でした。
2人それぞれのマクベス夫人像で、心の葛藤や気位の高さからくる感情、夫への気持ち、罪悪感・・・を表現します。
お2人は時にはシンクロし、時には全く違った表現で、目も、手の指先までも、全身で表現してくださってました。オペ室にいたわたくし、その美しくギラギラ輝いた目にうっとりしました。
3番目は『授業』
注)こちらの写真は、場当たり稽古のもので、本番は老けメイクをしていました。こちらも清家さんのコメントを。
「イヨネスコの代表的な不条理。本来は女生徒は一人ですが、今回は4人という設定で演じてもらいました。許されるなら、今回のさらに数倍に増やして再演できればと思っております。」
清家さんが温めていた作品の一つ、だったのではと思います。うちの理事長も学生時代に女生徒を演じたことがあったそうで、それぞれ思い入れがある作品でした。
老教授のハンパないセリフ量と、個性的な生徒たち。そして、ただ者ではなさそうな女中と、老教授の関係性。
このチームは、日頃からの自主練習も本当に熱心で、清家さんの演出も、「じゃあこうしよう」「これもやってみて」って、どんどん演出の手が増えていっても、それをこなしてしまうチームでした。
練習は裏切らない、といいますか、本当に、始まるやいなや、どんどん笑いが起こってきて、清家さんの演出もことごとくハマっていたのが、観ていて気持ちよかったです。
写真に、子どもが写ってる!と思われた方、そうなのです!
シナリオクラブに最年少10歳の方が入られました。と言ってもこの方は、ミュージカルの舞台などで子役として活躍されている、言わばプロの方です。シナリオクラブの舞台は初参加なれど、堂々たる演じっぷりで、お姉さんたちも、おじさんたちも、たくさん刺激をもらいました。『授業』の熱気冷めやらぬなか、休憩。
最後の演目『無限遠点 Romeo and Juliet』
これは場当たり稽古の時の写真ですが、まずはその様子をご覧ください。
このお芝居に寄せた清家さんのコメントは、
「ロミオとジュリエットのパロディ!? 今回、私の演出の暴走により、大胆に構成してしまいました。 奥泉先生、ごめんなさい!!」
「もう一人男性がいたら、構成しなくて1本やれたんだけど」って清家さんおっしゃってて、不本意な構成をお願いしてしまったことに関しては、作者の方にも清家さんにも、申し訳なく思っております。あと時間の制約とかもありましたし・・・ (^^ゞ
でもでもでも、清家さんは踊りを入れたり、舞台一面、薔薇の花びらで埋め尽くしたり、役者さんたちの個性を最大限生かした演出をしてくださってましたので、華やかでパワフルな作品になっていたと思います!
物語は、「もしもロミオとジュリエットが結ばれていたら?」という「もしも」のお話です。
あんなに燃え上がった2人なのに、結婚生活は上手くいっているとは言えず・・・それもこれも、地獄の悪魔たちが、罪を犯した人間を地獄送りにするため、あちこちで罠を仕掛けているようで。しかし、地獄も最近は世知辛く、人間界に置いておくほうが地獄より苦しい、と思われていたり、ノルマがあって、悪魔たちも働きづめだと嘆いていたり。そういうちょっと憎めない、悪魔さん目線のお話。
正直、何やかんや清家さんの要求が多くて、教室でのラストレッスンでさえ、いっぱいいっぱい感もあったように思いますが (^^ゞ この日は、皆さんさすが! 本番にお強い!本当に、堂々と演じ切ってくださいました!
それにしても、ロレンス神父を演じた清家さん。本物でしたー!どんな舞台でも手を抜かないのは、本当に、カッコいい役者さんだと心から思います!
初体験だらけのミニ舞台。皆様に感謝!感謝!
終演して、万雷の拍手に包まれた劇場HOPE。
その後、ミュージカル・ワークショップとなったわけですが、怒涛のスケジュールだったため、またバラシ作業も清家さんにも出動してもらいました。
脚立に乗ってライトを降ろす作業は「若い頃以来だよー」とのこと。若い頃を思い出していただけて・・・よかったです (^^ゞ
でも、大活躍させてしまったせいか、打ち上げでの清家さんは、会員さんの晴れやかな顔とは対照的に、やや目が虚ろでした (^^;) お疲れさまでした、本当に。でもでも、おかげで大成功を納めることができました。清家さん、ありがとうございました。次の日、美容院に行かれたようで、今は髪の毛もお顔も、とてもスッキリされております。
まあ、とにかく、いろいろと初挑戦だらけでしたが、スタッフのヒロくんは、初めての照明オペで、夜も眠れないくらい緊張してたっていうし、お手伝いの皆様も、誰一人欠けても、この成功はなかったと思いますので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
今回はご来場いただいた皆様をはじめとして、ご参加の会員の皆さま、協力してくださった皆々様、関係スタッフの全員に心から感謝しております。
本当に本当に、ありがとうございましたーーー!!!あー本当に、勉強になりましたし、盛り上がりましたし、楽しかったー!また、ここに戻ってこられますように!