本番前の通し稽古
本番まであと3週間となった日曜日、 リーディング演出の高瀬さん、 総合演出の清家さん、羽子田さんの演出陣と、 休みの日に集まってくださった出演者の皆さん、 そしてスタッフの、総勢35人の大所帯で 杉並区の区民センターをお借りして、 全体の通し稽古を行いました!
マチネ組⇒ソワレ組、 リーディングの部からメイキングの部、という 本番と同じ流れで バッチリ10~17:30までお稽古。 皆さんお疲れさまでした。
完成度、高い!
この段階で、すでにいい感じになってるぅ! スタッフも笑ったり泣いたり、大忙しでした。
一生懸命打ち込む姿というのは、いくつになっても美しく、殊に、いろいろな世代の方が結集して一つのことに取り組む姿、 それらが本当に、 幾重にもなった感動となって、押し寄せてくるようでした。
いつもと変わらない、優しい高瀬さんと、 演出モードになり、いつもよりカリスマ性が増す清家さん、 母のような存在の羽子田さんに見まもられ、 稽古は進んでいきました。
少し、稽古風景をご紹介しますね。
真剣!!「親の顔が見たい」
こちらは、どシリアスな内容がテーマの「親の顔が見たい」の稽古風景。 シナリオクラブ史上、最長の1時間50分の長編! 親たちが主役です。 人としてのあり方 自分はどうか と考えさせられ、 見入ってしまいました。 本番も考えさせられることになりそうです。
「気になるアイツ」
こちらは、「気になるアイツ」の稽古風景です。
本当は2人の芝居を、清家さんの演出で3人で演じていますが、さらに冴えわたる演出プランで、とうとう全員が舞台に出現!!!って、この日初めて言い渡された方々は、ちょっと戸惑いもありながら、すぐに意図を理解し、やってのけようとしていました。ただの通行人ありません。色々やってくれています。(^▽^)アドリブも見どころです!
「お見立て」
もうひと作品はリーディング形式で「お見立て」。花魁と店員、店員とお客の掛け合いが絶妙で、かなりリズミカル。絶対笑っちゃいます!!!
2018年9月3日 大舞台「Fight!」
マチネ11時30分、ソワレ16時2公演とも、おかげさまで大盛況のうちに終了しましたーーー!!!ご来場の皆さま、出演者の皆さま、本当に、本当に、ありがとうございましたーーー!!!
舞台稽古の様子
9月1日より劇場に入りまして、いわゆる舞台稽古を、まず行ないました。朝いちばんから集まったのですが、皆さん、燃えたぎる面持ちで集合してくださって、出席をとるときも「ハイッ!!!」と元気よく、ああ、とうとう本番が近づいてきたー!とドキドキワクワクしてきました。
こちらは、リーディング「お見立て」の練習風景。
こちらは、「親の顔が見たい」の練習風景。
実寸サイズは知っていたとはいえ、やはり現場に来てみないとわからないことも多く、リーディングはイスに座ってやる予定が、前方に座って行なうこととなったりしました。でも、皆さん、大したものです。
ちょっとした変更などは物ともせず、どんどん進んでいきます。この日、いちばん念入りに練習を行なったのは、2番めの作品「気になるアイツ」。
メインキャスト3人に加え、全員出演する、演出・清家さんの意欲作!
段取りを細かく確認していきます。大演出家・蜷川さんは、こういった大勢を演出するのが、特に優れた方でした。
清家さんは、演出するときいつも、「蜷川さんが観たらなんて言ってくれるかなあ」なんて、思いながら、ご自身の舞台や、ここの演出をされてるそうです。また、蜷川さんは「群衆」という言葉を使わなかったそうです。一人ひとり、人生がある。一度も、ただのアンサンブルとして演出したことはなかった、と。清家さんもそれは同じ、いや、それ以上の想いで演出されていて、わたくし、いつも胸を熱くしてました。
さあ、本番はどうなりますか???期待に胸をふくらませ、丸一日使った舞台稽古が終わりました。
舞台稽古2日目
劇場入り2日めは、仕込み、場当たり稽古、ゲネプロ。と、3日間のうちでいちばん盛りだくさんの日。その合間をぬって、プログラムに折り込みをしたり。この公演には、出演する以外にも、お手伝いをしてくださる会員さんが来てくださっています。
アンケート用紙やチラシを折り込んでいくのですが、そこは会員さんでも容赦なく使ってしまい、「『あゝ、野麦峠』の女工さんみたい」「指紋がなくなった」「鬼」とか言われながら、準備を進めていきました。ご協力くださった皆さん、本当に、ありがとうございました(^^;)
そして、プロの音響さん、照明さん、VTR撮影の方たちも来て、本番の確認をしていきます。ゲネプロとは、最終リハーサルの通し稽古のことで、衣裳、メイク、音響、照明・・・すべて本番と同条件で行ないます。これにて、3カ月の稽古も、大ラス、ということに。
「気になるアイツ」練習風景。車イスの後ろの人たちは、ストップモーションをしています。
清家さんの演出のおかげで、スケールが、ぐーーーんと大きくなって、とってもカッコよく仕上がっています!!!小道具の車イスも、すっごく効果的に使われています。
この日は、出番が終わって明日の本番に備えて早めに上がる方もいれば、閉館ギリギリまで居残って、練習する方もいらっしゃいました。
清家さんは、「幕が開いてしまえば演出の手を離れるわけだから、あとは自信を持ってやってください」そう、出演者の皆さんに伝えていました。
楽屋の様子。ここで一息ついたり、準備をしたり。さあ、あとは本番を残すのみ!!!
9月3日(日)本番当日11時 マチネ スタート!!
いよいよ受付開始です!
いつもよりお客様の入りが早め。そして多い!会員の方も、一般の方も、たくさんご来場くださってます。
11時30分。定刻となり、マチネ公演、スタートーーー!!!
まず、高瀬さんが出ていって、今からリーディングで「お見立て」やりますね、ってコールをしてくださって、(ここから笑いが起こってました。さすが! つかみはOK!ですね^^)3人の掛け合いが始まっていきます。
「お見立て」
どんどん笑いが起こっていきます。
リーディングで落語をやるのは初めてでしたが、これを目当てに公演を観にきてくださった方とかもいて、また、これだったら自分もやってみたい、みたいなお声も頂戴したので、それがすっごく嬉しかったです!
そして、やり切ったお顔っていうのは、本当に美しいですよねー。高瀬さん、やりました!大成功です!ありがとうございました!
そして、10分休憩をはさみ、マチネ後半スタート!ここから、「気になるアイツ」「親の顔が見たい」2時間ノンストップです!
2作品め「気になるアイツ」
行く先々に、居合わせる2人組。偶然か、故意か?なぜついてくるのか――? 次第に疑心暗鬼になっていく女――
写真は、2日めの様子ですが、本番はメインキャスト3人も、後ろの皆さんも、すばらしい演じっぷりで、お客様からたくさん笑いが起こったり、アンケートで、「これがいちばん好き」とか、「『世にも奇妙な物語』みたいで面白かった」とかっていうお声をいただいたりもしました。
3カ月かけて積み重ねてきたことは、嘘をつきません。
お声も、最初の方と比べものにならないくらい大きくなってましたし、エキセントリックさも、コミカルさも、本番に向けてどんどんよくなっていって、最高の本番を演じていただくことができました!
不思議な、かつちょっぴりコミカルな終わりの後、暗転となって、次の作品へと移っていきます。
「親の顔が見たい」
キーンコーンカーンコーン・・・学校のチャイム。そして、救急車のサイレン。サイレンの音が止み、明るくなると、そこは学校の会議室。
シナリオクラブ史上、13人という最多出演人数、そして最長の1時間50分、ここから始まっていきます。
これらの写真も2日めのものですが。演出の清家さん羽子田さんも、自信を持って送り出したこの作品。
とある有名私立女子中学校で、一人の生徒がいじめを苦に自殺―― 女生徒は、遺書を担任の先生に残していた。どうやら、それまで仲良しグループだった5人の生徒が、いじめの加害者だったらしい。学校側は、いじめの加害者生徒の親たちを招集し、事情を聴くことに――
って、あらすじを書きますと、とっても重たいテーマなのですが・・・でも、そこをしっかり描きつつ、ただ暗く重くしないのが清家演出!
この作品は、カーテンコールまでで完結するんですって。
テーマ曲の「ファイト!」の歌詞にもあるように、いろんなことがあるけど、頑張って生きていこうよ、っていう、シナリオクラブ版「親の顔が見たい」のテーマを、カーテンコールでお見せするように、とのことでした。
カーテンコール。万雷の拍手――
終演後のお客様から、たくさんたくさん、賛辞のお声を頂戴しました。涙を拭いながら客席からロビーに出てらっしゃる方も・・・
お見送りのスタッフにまで、「よかったわよー」とお声をかけていただき、感無量でした。
ほかにも、「涙が止まりませんでした」「なんでお金を取らないんですか」「ほとんどプロですね」なーんて、いっぱいいっぱい、お褒めの言葉をいただきました!
いやいや、出演者の皆さんも頑張りましたが、観てくださるお客様あってのことです。
本当に、皆さま、ご来場、そして温かいご声援、本当に、本当に、ありがとうございましたーーー!!!
9/3(日)16時。ソワレ公演スタートーーー!!!
「お見立て」
吉原の花魁と、その常連客。そして、その板ばさみとなる店員(妓夫)のお話。
花魁はキュートに、妓夫はコミカルに、テンポよく、常連客は、情けなくも愛嬌のある読みっぷりで、会場を沸かせてくれました。
構成・演出の高瀬さんは、舞台袖でずーーーっと見守っていらっしゃいました。
ベテラン俳優・高瀬さんといえども、シナリオクラブでの演出は初めて。ちょっぴりプレッシャーもあったかもしれませんが、リーディングで古典落語は、大正解、大成功、大盛況、でした!ありがとうございました、高瀬さん!!!
「気になるアイツ」
マチネの3人と、別の3人での「気になるアイツ」。
シナリオクラブの発表会をご覧になる方で、よく、マチネ・ソワレ両方観る、という通の方がいらっしゃいます。演じる人が変わることによって、まったく別の芝居になる醍醐味。この「気になるアイツ」もまさにそうで、強烈な個性がぶつかり合いました!
後ろのストップモーションの人たちに負けないように、って清家さんがどんどん激しく演出してて・・・あ、怪しいーーー!!! ^^ こんな人たちに追いかけられたら、泣いちゃいますー!
でも、3人(マチネの3人も含めたら6人)とも、清家さんの要求に応えきってくださって、わたくしもお金を払ってもいいと思ったくらい、大大大満足な出来だったと思います!
「親の顔が見たい」
まずは、衝撃シーンの数々をご覧ください。
いかがですか、この熱演!!!
会場全体が、固唾を飲んでいたり、すすり泣きしたり、引き込まれている雰囲気が、舞台袖にいても伝わってくるようでした。カーテンコールでは、輝いた出演者の皆さんの顔、顔、顔!!!
そして、お客様からの大きな温かい拍手!!!会場一体が、熱い大きな塊となったようでした!
涙があふれそうになりました。本当に、ここにいる全て方に、感謝の気持ちでいっぱいでした。本当に、本当に、本当に、ありがとうございました!!!!!
終演後の様子
お客様からいただいた感想を、いくつかご紹介しますね。
「大変感動しました。皆さんお一人お一人がプロ以上の演技でした。人間のエゴが生々しく演じられ、又受け入れていく過程がほんとうに深く共感し、感激しました」
「心にグサリと刺さりました。あまりに大きくゆさぶられました。泣きました。ありがとうございました!」
「いい役者が揃っていました。体が熱くなってこわばる劇は素晴らしい劇です。次の展開が読めずハラハラさせられました。さすがプロ!!重いテーマに目を背けず観ることができました」
「普段、プロの劇団の小劇場等に足を運びますが、ここまで感動する事はあまりないと感じた程素晴らしいエネルギー溢れるものをみせて頂きました。皆さん、とてもお上手でした」
アンケートはいつもたくさんの方々に書いていただいて、(ご紹介しきれないのが申し訳ないのですが・・・)心温まるコメントの数々、本当にありがとうございます。
また、アドバイザーの角間進さん、外山誠二さんが「アマデウス」の稽古から駆けつけてくださり、打ち上げパーティにも参加してくださいました!角間さん外山さんにもお褒めの言葉をいただいて、本当に嬉しかったです!
というわけで、今年最大のイベントは、こうして幕を閉じました。何度も言いますが、ここに関わってくださった全ての方々に、心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございましたーーー!!!!!
また来年、お会いいたしましょうーーー!!!!!