3月12日に、メイキングクラス初公演「シナリオCプロジェクト」を行いました!
今まで「発表会」という形でシナリオクラブの教室でひっそりとやっておりました。おかげ様で毎回多くのお客さんが足を運んでくださり、趣味の教室とはいえ、好きこそものの上手なれという言葉通りに会員さんがメキメキと上達をしていきました。そして、より多くの人に見てもらいたいということで、別会場をお借りして、発表会でなく「公演」として行ないました。
その第1弾 舞台「シナリオクラブ。その次へ―」@eos BASEMENT
今回も数多くのメイキングチームがご参加してくださいました。出演者総勢11人、5作品、だいたい時間にして2時間半とういう大作でした。そして急きょ別会場に決まったにもかかわらず、満員御礼!!!でした。ご来場くださった皆様に感謝申し上げます。
作品について
1作目「女優たち」。
清水邦夫さんの「楽屋」をベースに、幽霊となった女優Aと女優Bを中心に楽屋で繰り広げられます。痛々しい見た目に関わらず、お茶目な二人の生前の意地の張り合いや、いたずらが繰り広げられ、何ともほっこりします。息の合ったやりとりと声の通る出演者でしたが実はメイキング初参加で、演劇も初めて!!元々人前で様々なパフォーマンスをされていっらしゃる方々ので、その表現力が演技に活かされてました。
2作品目「バス停のある風景」
男女二人芝居。ちょっとおかしな男性とそれに対応する女性を描いた作品で、何気ない日常の会話の裏に、事件の香り匂わせて、平凡な会話にちょっとスリルが漂ってきて、見ている方は最後までドキドキでした。男性に付き合う女性が段々イライラしてくる感じが存分に伝わって、男性も空気を読まずしつこく話題を振っているところがとても自然でした。笑いも起こりつつ最後までスリル満点作品となりました。
3作品目「モノローグ、モスクワへ」。
チェーホフの代表作「三人姉妹」のダイジェスト版のような感じで、短い時間の中、目まぐるしく時と展開が巡り、姉妹のそれぞれの心情と葛藤がふんだんに凝縮された作品になりました。ダイジェストとはいえ決して幸せにならない結末に目を潤ませながら演じる姿を見ているとこちらまで本当に涙、涙。バックミュージックとともにドラマチックに展開していくところは何とも見ごたえたっぷりでした。幸せと希望に満ちた冒頭を思い消すと余計切なくなります。
4作品目「オレステスとエレクトラ」。
ギリシャ悲劇のオレステスをベースに姉弟二人で展開していきます。死刑を宣告された姉弟が叔父に命乞をするのですが、それとともにラップのミュージックが絡み合って、緊迫感ある演出と二人の声量に圧巻でした。父の復讐をして死刑を宣告される、やり場のない怒りや、気がおかしくなってしまった弟を心配する姉の気持ちや、自分のせいで姉の自由を奪ったしまった後悔、身内を助けない叔父への絶望感など。短い時間のなかで想像を絶する感情がたくさん散りばめられてました。
5作品目「舞え舞えかたつむり」。
以前、武蔵野芸能劇場で行った本発表会の時にやった作品です。その時はリーディング形式(台本もってあまり動かずに)でやりましたが、今回は動きもしっかりつけておこないました。ひな人形を床に散りばめて、不気味さ満開でスタートしました。妻が夫を殺しバラバラにして川に捨てるというショッキングな内容なのです。尋ねてきた刑事と妻の会話が成り立たない恐ろしさや、夫を殺害後、母親と夫の死体を解体する回想シーンなどゾッとしてしまう内容でしたが、見てはいけない恐ろしい別世界をのぞき見するような感覚で拝見できました。終演後は同じ会場で「打ち上げ」となり、出演者のホッとした表情を見ることが出来ました。
出演者の皆様お疲れさまでした。当日初めての場所で、いろいろご不便をおかけしましたが、また一層シナリオクラブを盛り上げてくださいまして、感謝感激です。清家さん羽子田さんも出演者さんたちを輝かせる演出、ありがとうございました!
そして皆さま、これからもシナリオクラブのネクストステージ、どうぞ応援よろしくお願いいたします!!!!!