先日、久々に2.5次元舞台を観に行ってきました。
銀河劇場で撮ってきた!!
ちなみにチケットは全公演完売。今から取るなら当日券orキャンセル待ちで取るのをオススメします。
詳しくは公式HPに取り方書いてますよ!!まだあきらめないで!!
絶対に転売から買ってはいけませんよ!!
2/2にはライブビューイングも実施です!
さて、初日のチケット(見切れ席だけど)を頑張って取って観に行きましたが、ヤバイ!!
正直チケット取れるならあと5回は観に行きたい!!
全席完売も納得。てか2.5次元の世界ヤバイ!!
今どきの人に「舞台とは何か」と聞くと「2.5次元」と返ってくるそうですが、納得する出来でした・・・。
さて、2.5次元を久々に見て、そのクオリティの高さ、すごさを含めて一体何がすごいのかをお話できればと思います。
今回は、文章ばっかりだし、絶賛ばっかりです。
漫画の世界を可能な限り舞台で表現!!
ます、原作の再現度がすごい。ものすごく忠実に舞台化してます。
その忠実度たるや、セリフ一つ一つどころか、戦闘シーンまで忠実に再現してます。※後述
おそらく、「アニメ化」と同じ文法で舞台化してるんじゃないかなと。
ざっくり説明すると、まず原作漫画では、キャラクターの声や、動きなどは描写があるものの、読者の頭の中のイメージである程度補完されています。
その読者達のイメージを、実際に絵コンテにして動かすのがアニメ化。
ここがで難しいのが、実際にアニメ化してできたものと、読者がイメージしていたものが「悪い意味」で違うと違和感が出てしまう。
とは言え、アニメ化するのに放映時間や放映回数といった縛りがあり、限られた時間の中でいかに「読者が求めるもの」を描くかがキモとなるわけです。
そして2.5次元舞台は、おそらく、この「アニメ化」と同じ文法で舞台化しているんじゃないかな。
「芝居だけでなく、キャラの動き、戦闘シーンなど、音響、照明、小道具、全ての分野で、原作の持ち味を生かして、実際に三次元化したらこういうものになる。」
これが2.5次元の舞台なんじゃないかなと
これは、
・舞台俳優の圧倒的な演技力
・綿密に練られた動き、魅せ方
・上記を実現するだけの試行錯誤
という、一切妥協しないことが必要で、その上で「原作の持ち味を全力で生かして、忠実に再現する」からこそできるものだと思う。
じゃあ、鬼滅の必殺技などはどうするのか。
1.すさまじい表現は綿密に練られた結晶。
主人公、炭治郎の「水の呼吸の型」(主人公の必殺技)は、剣を振るとともに水流が巻き起こります。
参考までに、公式の第3弾PVに「水の呼吸」が出てます。
ところが舞台上では水流を起こすわけにはいかない。
他にも鬼の血鬼術(敵の技)も高速で動く鞠だったり、ベクトル操作だったり、超常現象が多い。
どうするかというと、プロジェクションマッピング、音声、照明、役者の芝居、黒子、すべてを噛み合わせて作り上げているんです。
正直、凄すぎて説明ができないので、実際に観てほしい。
炭治郎の「全集中 水の呼吸」、鬼の血鬼術、戦闘シーンの負傷含め、すべて舞台で忠実に再現してます。
一例として、敵から攻撃を食らったときの描写は、
1.プロジェクションマッピングで敵の攻撃を描写
2.役者に攻撃が当たる(ように見える)
3.役者が吹っ飛ぶ
4.同時に音とプロジェクトマッピングで出血描写
5.照明切り替え
ここまで、コンマ数秒の世界でやってます。
また、全てをプロジェクションマッピングに頼ることなく、
・役者にできること
・小道具や音響、照明効果
・プロジェクションマッピング
これらをきっちりと使い分けてます。
一つ表現するために、役者を含めた全スタッフが、動きと見え方を綿密に練っているはず。
それを舞台上で何シーンも何シーンも繰り広げる。とんでもないことをさらっとやってのけている・・・。
その結果、鬼滅の世界観を一切崩さず、圧倒的な没入感と、凄まじい臨場感を生んでいるんだと思います。
2.ほどばしる原作愛と、舞台俳優の演技力
臨場感だけではなく、原作に対する愛を非常に感じました。
この原作愛は、実は難しくて、「セリフもシーン表現もほぼ原作通りに表現しました。」は原作愛とはちょっと違う。
冒頭でも言ったように、舞台化の時には漫画原作には無いシーンがいっぱいあります。
原作の持ち味を殺さず、そういった場面をどう描写するか。
また、2時間半という、決まった尺の中で、重点を置くところと、さらっと流すべきところ、その取捨選択が求められるわけです。
舞台「鬼滅の刃」はそこが本当に上手かった・・・!!
ファンとして、外してほしくないところはきっちりと描写し、流すべきところはサラッと流す。
その取捨選択がほぼ完璧でした。
特に見てほしいのが、キャラクターたちの仕草です。
舞台が原作漫画やアニメと違うのは、原作やアニメで描写されないシーンでも、キャラクターがそこにいることです。
例を出すと、場に5人居て、2人会話しているシーンがあるとします。
アニメや漫画では、会話している2人だけを描写すればいいが、舞台では残りの3人もそこに居ます。
じゃあ会話してない残りの3人は棒立ち?いいえ、
メインは会話している2人だけど、その裏で3人が、会話を邪魔しないけど、キャラクターとして動いているのです。
スポットライトが当てられてなくてもそこには確実にキャラクターがいる
「禰豆子がいる」
「善逸がいる」
「炭治郎がいる」
2.5次元、すごいなぁ・・・・。
本当に感動しました。
キャラ一人一人を目で追いたい!「あの場面であのキャラは、どうしてたんだっけ!?」とか、すっごいいろいろと見たくなります。
一回の公演では足りない!!目が足りない!!!
そして、圧倒的な原作愛と、細部まで拘った完成度の高さは、作品の世界観を恐ろしく高め、半端じゃない没入感をもたらしてくれます。
本当に、鬼滅の世界に迷い込んだような気がするくらいに。
なぜ2.5次元がここまで人気なのか。
今回、鬼滅を観て、その出来栄えの凄まじさに手放しで絶賛しましたが、鬼滅だけでなく、成功した2.5次元にあるのは、「徹底した顧客目線」さと思います。
鬼滅の場合は、すべては原作を愛し、その持ち味を生かすために
・戦闘シーンは、職人芸レベルの、音響、照明、プロジェクションマッピング、役者の連携による表現
・キャラクター達の完璧な造形と立ち振る舞い
・練りに練った脚本
全ては、ひたすら「お客様が求めているもの」を的確に打ち出し、かつ観劇初心者でも楽しめるように、考えて考えて行っているんですよね。
鬼滅は、途中休憩挟んでも、合計で2時間半の作品でしたが、ずっとワクワクしっぱなし。
きっと、裏では
「このシーンをどうやって表現するべきか」
「このシーンの時間をどうすべきか」
と、構成を綿密に考え、原作ストーリーに沿いながら、練って練って練られた作品だと思います。
口で言うのは簡単ですが、すごいことやってます・・・。これが顧客目線の結晶か・・・。
「2.5次元はエンタメ、演劇とは別!」と考える方も居ると思います。
ですが、それでも、やっぱり一度は観たほうがいいなと思います。
何故、2.5次元がここまでヒットしているのか。
それは、お客様が求めている想像を、良い意味で上回って提供しているから。
想像を上回るために、あらゆる部分を徹底して行っている。その努力を全く惜しまない。
ヒットする理由が分かります。
余談
鬼滅舞台のいいところ
・展開のメリハリがすごく良い!!
・原作愛がすごい!!
・最新機器に頼り切ることなく、創意工夫で見せ場を演出してる!!
・役者が物置になってない。全員が全員、キャラとして立ち振る舞っているので、何度でも見たくなる。
・実は、総キャスト数が少なくてものすごくビビる。
鬼滅舞台の悪いところ
・チケットが取れない!!!!!!!!!