6/10(日)シナリオクラブの教室で、メイキング・クラスのmini舞台を開催しました!ちょっと天候はアレでしたが、ご来場くださいました皆さま、本当にありがとうございました。
今回のメイキングの3チームは、すべて羽子田洋子さんが担当!羽子田さんの演技指導、演出のもと、皆さん、生き生きと演じていらっしゃいましたーーー!!!
また羽子田さんは、同じ演目を2チームで競演させるという、観客には1粒で2度オイシイ、みたいな見せ方をしてくださいました。まあ、演じ手にとってはプレッシャーだったと思いますが、そこは、もう、羽子田さんもわかってて、その日、初めてお互いの作品を観ることになる2チームでしたが、当日、開口一番、「2つとも、違う演出で作っているから、お互いの演技に影響されないようにね」とおっしゃってくださいました。
ということで、
「戦場のピクニック」水曜日チーム、
戦場の最前線で戦っている息子のところに、ピクニック気分で両親がやってきた!お母さんは、息子の大好物ばかり用意してきて、最初は戸惑う息子だったが、大好物を目の前にして、二人のテンションにも巻き込まれ、やがてピクニックの宴が始まる。と、そこに、敵兵が一人現れて――!というお話。
この作品で大事なのは、夫婦、親子のそれぞれの関係性が、和気あいあいと、ほのぼのとして見えることじゃないかなーって思いました。なので、セリフ以外の(いわゆる行間の)表現も大変重要だったと思いますが、それはものすごーく伝わってきました!あー、もうこのピクニックに加わりたーい! と毎回思ったものでした。
それで、そんな家族の前に突如現れる敵兵は、2チームともメイキング初参加の方でした。羽子田さんが選んだこの作品は、言ってしまえば、「そんなバカな(笑)」というシチュエーションの不条理劇でしたから、観客にも「そういうことなら、そう思うことにしよう」と、その状況を受け入れてもらえちゃうと思うので、メイキングが初めての方にとっても、やりやすく楽しめる作品だったのでは、と思うと、そういう意図かは不明ですが、羽子田さんの配役さすがー! 拍手ーーー!
それに、最後に出てくる役の人は、だいたい一番大きなテーマを背負って出てくるから、やりがいありますもんねっ!こちらのチームの敵兵役の方は、切れ味抜群のセリフ回しで、女性の会員さんなんですけど少年ぽくて、家族たちを困らせるんだけれど、憎めない愛らしいキャラでステキでした!
あと、お母さんが蓄音機でレコードをかけるとフラメンコの曲がかかるのですが、お母さん、大暴走!(笑)完全に目がいっちゃってた!2週間くらい前に、羽子田さんからフラメンコ踊って、って言われたそうで (^^ゞそれにしては、最大の見せ場の一つとなっていて、スバラシかったです!
「戦場のピクニック」土曜日チーム
こちらのチームの、連続で舞台参加の3名は、前回と全く、全く、まっっったく! 違った演技を見せてくださったことが、本当にオドロキでした!可憐な女生徒は、ちょっと抜けた感じの兵士に。ドSな女中は、息子を溺愛するお母さんに。悪魔な侍女は、ぶっ飛んだお父さんに。こちらの家族は、水曜日チームの家族の関係性とはまたちょっと違って見えて、同じセリフなのに面白ーい! と感じさせてくれました。
わたくしの感想ですが、水曜日は、お互いがお互いを必要とする持ちつ持たれつの関係性、こちらは、お互い好き勝手をやってるけど、この3人でいることがいちばん分かり合えて楽しい、みたいな?メイキング初参加の方は、長身で、目鼻立ちがハッキリされてて、男役がよくお似合いでした!それに、笑顔が不自然じゃなくて、本当に自然な演技をされるのです!これって、結構、最初は特に、やろうやろうとしてしまい、不自然な演技になるものなのに、本当にスゴイ! と思いました。(いつまで経っても、不自然な演技しかできないわたくしは軽くジェラシーです。笑)
あと、ネタバレ注意ですが。最後、ダダダダダダダダーーーっと、みんな銃撃に巻き込まれてしまいます。土曜日チームは、いちばん最後に銃撃に倒れるのは息子でした。お父さんお母さんが倒れるところを見て、涙を浮かべて地面に沈んでいくのです。これは会員さんの自己演出だったそうですが、これには悲しみがこみ上げてきて、泣かずにはいられませんでした。
3番目は、「トップガールズ(2幕抜粋)」
家を飛び出し、仕事で成功している妹と、家に残り、家を守ってきた姉。6年振りに再会した姉妹は、お酒を酌み交わしながら、何を語るのか――
羽子田さんが、2人用セリフ劇に構成してくださった作品でした。以前、シナリオクラブ本舞台で演じた「トップガールズ」は「第1幕 第1場」でした。その時もそうだったのですが、この台本の特徴は、相手が話しているところに、かぶせてセリフを言うのを指定してあるところ。第1幕 第1場は、ガールズトーク的なシーンだったのもあり、ワタシに言わせて言わせてーーー、って感じで、人が話してるのにお構いなくガンガン喋ってきます。海外ドラマとかではよく見かけますが、日本人の普通の感覚から言ったら、相手が喋ったら黙って聞こうとしちゃう、っていう生理的な反応を克服していくのが、この作品のもう一つのテーマでもあります。セリフとセリフの応酬!
その中で、自分の主張をどこまで相手に、さらに観客にぶつけられるか、っていうのがあったと思うのですが、姉妹の葛藤も、セリフの応酬も、本当に素晴らしかったですーーー!!!
姉妹だからこそ、憎みたくもなるし、でも、言いたいこと言ってスッキリしても、相手が傷ついてしまったら抱きしめたくなるし。そういう気持ちが、こちらにもガンガン伝わってきて、ああああああ、ってなりました。
こちらの妹役の方もメイキング初参加でしたが、聡明で自立心が強くて、っていう女性像を、姉や家族への気持ちの中に見える弱さや脆さもちゃんと表現されてて、堂々たる演じっぷりで、本当にワンダホーでした!
皆さま、本当に素晴らしかったです!本当に、お仕事やほかのことをされてるなか、役に向き合われて人々を感動させてくださり、本当にありがとうございましたーーー!!!
お疲れさまでしたー!
本番を終えると、お待ちかねの打ち上げー!
イェーイ!!!
今回は羽子田さんのもと、皆さま、楽しくメイキングできたようで、
涙、涙、みたいなことはなく、
笑顔、笑顔の楽しい打ち上げになりました!
そして、演劇論を交わし合ったり、
10月の発表会、どうするー、何やるんだろー、みたいな、
もう次なるステージに心は向かっていたりしました。
そして、宴は続く――