とある会員さまによる、2017年「悩みに悩んだ偏愛的ベスト20」!

2017年の演劇賞もおおかた発表されましたね。昨年も、演劇を愛し、演劇に人生を捧げる方々が、賞をお取りになりました。

おめでとうございます!

わたくしは、メンターたちの出演されたものを中心に、20本くらい。どれもこれも、心から感動できる、素敵な作品ばかりに出会えました。感謝感謝です!

さてさて、昨年もご紹介しましたが、とあるシナリオクラブ会員の方は、年間200本くらい観劇なさる、超ウルトラスーパー演劇通な方です。そのバイタリティたるや・・・尊敬しかありませんっ!

で、また、聞いてしまったのです。記憶に残る作品は?・・・と。

すると、今年に入って、記憶に残る作品の一覧をくださいました!今年も勝手に演劇アワードしちゃいますっ!画像はその公演サイトからお借りしたものです。上演時期順に、ご紹介します!!!(注:公演期間は、東京公演時のものを掲載させていただきました)

 

2017「悩みに悩んだ偏愛的ベスト20」!

二兎社公演41

『ザ・空気』

2017年1月20日(金)~2月12日(日)

東京芸術劇場シアターイースト

作・演出:永井愛

主な出演:田中哲司 若村麻由美 江口のりこ 大窪人衛 木場勝己

あらすじ

とある大手のテレビ局の看板ニュースで、ある大きな特集が組まれていた。
デリケートな内容なので、報道準備を慎重に進めてきたが、番組数時間前になって上からの突然の内容変更!
大混乱する現場!鍵を握るのは”空気”?

 

 

世田谷パブリックシアター

『炎 アンサンディ』

2017年3月4日(土)~3月19日(日)

シアタートラム

作:ワジディ・ムワワド 翻訳:藤井慎太郎 演出:上村聡史

主な出演:麻美れい 栗田桃子 小柳友 中村彰男 那須佐代子 中嶋しゅう 岡本健一

心を閉ざして世間に背を向けるようにして生きてきた中東系カナダ人女性ナワルは、ある日突然この世を去る。
彼女は子供である双子の姉弟に二通の謎めいた手紙を遺していた。
「姉にはあなたの父を、弟には存在すら知らされていなかった兄を探し出して、その手紙を渡して欲しい、それが母の願い」
手紙に導かれ、初めて母の祖国の地を踏んだ姉弟は、母の数奇な人生と家族の宿命に対峙することになる。

その果てに姉弟が出会った父と兄の姿とは!

 

 

文学座創立80周年関連企画 文学座有志による自主公演企画公演

『この道はいつか来た道』

2017年3月14日(火)~3月19日(日)

文学座アトリエ

作:別役実 演出:藤原新平

主な出演:金内喜久夫 本山可久子

文学座有志による演劇公演。
別役実の戯曲で、ホスピスを抜け出した末期がんの男女2人の美しく切ない、愛と死の物語

 

 

トム・プロジェクト プロデュース

『萩咲く頃に』

2017年3月21日(火)~3月26日(日)

全労済ホール/スペースゼロ

作・演出:ふたくちつよし

主な出演:音無美紀子 藤澤志帆 森川由樹 西尾友樹 大和田獏

東日本大震災をきっかけにバラバラになってしまった家族が荻の咲く頃に再開。
もつれた家族の絆が再開によって徐々にほどいていく。

 

PARCO  Production

『不信 ~彼女が嘘をつく理由』

2017年3月7(火)~4月30日(日)

東京芸術劇場シアターイースト

作・演出:三谷幸喜

主な出演:段田安則 優香 栗原英雄 戸田恵子

二組の夫婦が日常のなかでついた嘘。
その嘘がまた嘘を呼び、どんどん大きな嘘となり、混沌模様を繰り広げる。

 

文学座創立80周年記念 文学座5月アトリエの会

『青べか物語』

2017年5月12日(金)~5月26日(金)

文学座アトリエ

原作:山本周五郎 脚色:戌井昭人 演出:所 奏

主な出演:坂口芳貞 押切英希 松井 工 上川路啓志 山森大輔 萩原亮介 つかもと景子 高橋紀恵 鈴木亜希子 下池沙知

うらぶれた漁師町、浦粕を訪れた“私”。
ある日“私”は、芳爺さんと呼ばれる老人から、町で笑いものになっていたボロ船「青べか」を買う羽目に。そのまま浦粕に住みついた“私”はやがて町の人たちから“蒸気河岸の先生”と呼ばれるようになる。
この物語は“私”が浦粕で見聞きした出来事、出会った人たちの話である。

 

劇団民芸

『熊楠の家』

2017年6月15日(木)~6月26日(月)

紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

作:小幡欣治 演出:丹野郁弓

主な出演:千葉茂則 中地美佐子 大中耀洋 八木橋里紗 安田正利 別府康子 横島 亘 齊藤尊史ほか

 

欧米での研究から帰国した南方熊楠は故郷和歌山に戻り、“粘菌の宝庫” 田辺で所帯を持ち、採集と研究に没頭します。大酒呑みで癇癪もち、裸で歩き回るなどの奇行に振り回されながらも、どこか憎めない熊楠を慕い支える妻の松枝や町の人たち。
明治末、神社合祀令が出されたことで、自然豊かな森が荒らされるのに憤った熊楠は反対運動に奔走しますが、役人を殴り監獄へ放り込まれてしまいます。その後、不思議な因縁から若き摂政(昭和天皇)に粘菌の標本の献上とご進講をする話が持ち上がります。摂政が、脳を患っている息子の熊弥と同年輩の研究者と知った熊楠は……

 

風琴工房

『PENALTY  KILLING』

2017年7月14日(金)~7月23日(日)

シアタートラム

作・演出:詩森ろば

主な出演:粟野史浩 板倉武志 碓井将大 岡野康弘 岡本篤 五島三四郎 酒巻誉洋 佐野功 杉木隆幸 高木健 田島亮 筒井俊作 照井健仁 三原一太 森下亮

日光に実在するアイスホッケーチームをモデルにした作品です。

 

 

TRASHMASTERS(トラッシュマスターズ)vol.27

『不埒』

2017年7月15日(土)~7月23日(日)

下北沢駅前劇場

作・演出:中津留章仁

主な出演:カゴシマジロー 星野卓誠  倉貫匡弘 髙橋洋介 龍坐 川﨑初夏 乙倉遥

 

 

劇団青年座 第227回公演

『旗を高く掲げよ』

2017年7月28日(金)~8月6日(日)

青年座劇場

作:古川健 演出:黒岩亮

主な出演:石母田史朗 松熊つる松 田上唯 山野史人 市橋恵 豊田茂 鹿野宗健 渕野陽子 嶋田翔平 小豆畑雅一

1939年9月、第二次世界大戦の一年前に物語は始まる。
ベルリンに暮らすミュラー一家。
ドイツ崩壊が進むにつれ、反比例するかのようにナチスに傾倒していく家族。
ナチス独裁政権下のベルリンを舞台に、物語は時を移して転がっていく。

 

 

加藤健一事務所  vol.99

『喝采』

2017年8月30日(水)~9月10日(日)

下北沢・本多劇場

作:クリフォード・オデッツ 訳:小田島恒志 小田島則子 演出:松本祐子

主な出演:加藤健一 竹下景子 浅野雅博 林次樹 寺田みなみ 山路和弘 大和田伸也

1954年のアメリカ合衆国のドラマ映画でクリフォード・オデッツの舞台劇
かつてのミュージカルスターと妻が起死回生の舞台に立つ・・・

 

世田谷パブリックシアター

『謎の変奏曲』

2017年9月14日(木)~24日(日)

世田谷パブリックシアター

作:エリック=エマニュエル・シュミット 演出:森新太郎 翻訳:岩切正一郎

主な出演:橋爪功 井上芳雄

一人暮らしをしているノーベル賞作家の許へ、地方新聞の記者と名乗る男がやってくる。
作家の最新作、「心に秘めた愛」についての取材のためだ。屈折した作家に手を焼きながらもインタビューにとりかかる・・・

 

 

兵庫県立ピッコロ劇団 第59回公演

『かさぶた式部考』

2017年10月14日(土)~10月15日(日)

世田谷パブリックシアター

作:秋元松代 演出:藤原新平

主な出演:平井久美子 原竹志 吉江麻樹 森万紀 亀井妙子 杏華 森好文 木全晶子 今井佐知子 山田裕 三坂賢二郎 峯素子 木村美憂 孫高宏 野秋裕香 木之下由香 本田千恵子 吉村祐樹 橘義

青年・大友豊市は炭坑の事故により、正気を失ってしまった。母・伊佐と妻・てるえは彼を献身的に支えるも、良くならない。そんな豊市の前に、巡礼団の和泉協会がやってくる。それを率いる尼僧・智修尼に、豊市は心を惹かれ、信仰活動に加わることになる…。

 

 

可児市文化創造センターala Collectionシリーズ vol.10

『坂の上の家』

2017年11月3日(金)~11月10日(金)

吉祥寺シアター

作:松田正隆 演出:高橋正徳

主な出演:亀田佳明 鈴木陽丈 石丸椎菜 大野香織 陰山泰

長崎洪水で父母と死別しながらも坂の上に建つ家で暮らす三人の兄妹。お盆をひかえた精霊流しの夏の日を背景に、いつもの生活、いつもの食卓。しかし、そんな日常に小さな風が吹く。兄の幸一が大事な人を連れてくるという―。そして、兄が連れてきた陽子は原爆症であった。夏の終わりの小さな家族の数日間を描き、私たちがどこかに置き忘れてしまった「きずな」と「家族の再生」を淡々と舞台に綴ります。

 

水戸芸術館ACM劇場プロデュース

『斜交 昭和40年のクロスロード』

2017年12月8日(金)~12月10日(日)

草月ホール

作:古川健 演出:高橋正徳

主な出演:近藤芳正 筑波竜一 中島歩 福士惠二 五味多恵子 渋谷はるか

東京オリンピックの興奮が冷めやらぬ昭和40年。日本中が注目する誘拐事件の容疑者の取り調べが始まった。刑事に許された期限は、十日間。三度目の取り調べとなるこの機会を逃したら、もうその男を追及することはできない。警視庁がメンツをかけて送り出したこの刑事の登場に、取調室は最後の格闘の場となった。

 

 

劇団青年座 第230回公演

『断罪』

2017年12月8日(金)~17日(日)

青年座劇場

作:中津留章仁 演出:伊藤大

主な出演:大家仁志 安藤瞳 津田真澄 逢笠恵祐 前田聖太 田上唯 當銀祥恵 市橋恵 石母田史朗 山本龍二

ある大物俳優が、生放送の番組で現政府を批判し、所属事務所を去ることになった。
この一件により、事務所マネージャーの蓮見亮介や上司の佐久間猛らは、
これまでより更に、所属タレント及び社員に対して厳しい締め付けのもと管理していく。
しかし、同じ部署で働く岸本亜弓は事務所の方針に対し「人権侵害」にあたると蓮見に訴えるが、取り合ってはもらえなかった。
タレントを商品としてではなく一人の人間として見て欲しいと願う岸本は、自分の正義を貫くため社内の実態を告発する。
やがて、この出来事をきっかけに社員たちの本性が剥き出しになっていく…。

 

 

文学座創立80周年記念 文学座12月アトリエの会

『鳩に水をやる』

2017年12月7日(木)~12月21日(木)

文学座アトリエ

作:ノゾエ征爾 演出:生田みゆき

主な出演:外山誠二 林田一高 上川路啓志 相川春樹 塩田朋子 増岡裕子 宝意紗友莉

年老いた童話作家の男と、突然訪ねてきた若い女。
海辺のマンションに配達にきた男と、ドアに背をあて神妙に立つ女。
瀬戸際に立たされた男と女。

一秒、一日、一年・・・。
夢と現実の間をさまよいながらも、そこに「実在」するものは何なのか――。

 

 

劇団チョコレートケーキ

『熱狂』・『あの記憶の記録』

2017年12月7日(木)~12月19日(火)

東京芸術劇場シアターウエスト

作:古川健 演出:日澤雄介

『熱狂』

主な出演:西尾友樹 浅井伸治 青木シシャモ 大原研二 佐瀬弘幸 中田顕史郎 道井良樹 山森信太郎 渡邊りょう

その男は疲弊した祖国を蘇らせた。
その男は祖国の誇りを回復した。
その男は祖国の民に愛された。
その男は600万人のユダヤ人を殺した。

二十世紀、最も国民を熱狂させた政治家の物語。

 

『あの記憶の記録』

主な出演:岡本 篤 浅井伸治 川添美和 藤松祥子 水石亜飛夢 吉川亜紀子 吉田久美 寺十吾

ある時代、ある国のある街にある家族が暮らしていた。
労わりあい、時にぶつかりながら小さく平凡に暮らしていた。
だけど父には秘密がある。
一人の人間が抱えるにはあまりにも黒くて重い『あの記憶』。

その記憶をめぐる、ある家族の物語。

 

 

穂の国とよはし芸術劇場PLATプロデュース

『荒れ野』

2017年12月14日(木)~12月22日(金)

SPACE雑遊

作・演出:桑原裕子

主な出演:平田満 井上加奈子 増子倭文江 中尾諭介 多田香織 小林勝也

 

 

いかがでしたでしょうか。演劇愛あふれるこのラインナップ!皆さまも、今後の観劇の参考になさってはいかがでしょうか。それにしても、劇団チョコレートケーキの古川健さんの作品が3つ!おめでとうございます!今や、超売れっ子作家さんで、昨年は青年座さんに、今年も文学座さんなどに、書き下ろしが決まっているみたいです。わたくしも、今年はいっぱい観劇したいなー。とある会員さま、ご協力本当にありがとうございました!!!悩みに悩ませてしまって、本当に申し訳ございませんでした!

 

それから、全ての舞台関係の皆さまに敬意を込めて――(お名前や作品名は気をつけたつもりですが、間違いがあったら本当に申し訳ございません)

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