11月19日~11月20日まで、パシフィコ横浜で、Adobeのお祭りともいうべきイベント、「AdobeMAXJapan」が開催されました。
Adobeは、ざっくり言うと、Photshopやillustratorを初めとする、動画や画像の処理ソフトを作っているめちゃくちゃでかくてすごい会社です。シナリオクラブのフライヤーなどもillustratorというソフトを使って作成しているので、身近な存在。
そのAdobeの祭典、「AdobeMAXJapan」をYoutubeで見てたのですが、まさかのすんごい技術を目の当たりにしました。
ちょっとこれはヤバイ
Contents fill#AdobeMAXJapan pic.twitter.com/qLHpbBqWr8— Rin/倫 (@riririnchan1111) 2018年11月20日
なんと、とうとう、動画に塗りつぶしモードが搭載されようとしています。こりゃヤバい。
何がヤバいかというと、動画で物を消滅させるのって、めちゃくちゃ大変なのです。私にはできない。
これが、簡単にできるのであれば、本気でとんでもない技術だし、動画作成が捗るし、PVなども作りやすくなるんじゃないかと思っています。
・動画で人を消すのがなぜ大変なのか
動画って、静止画が集まって動画になっています。
で定点カメラなんかで撮影している場合は、一部切り取って、貼りつけてという方法でやったりします。(※一例です)
上記のは「土手から下は静止画、土手から上が動画」という方法ですね。
図で表すとこんな感じ。
ですが、世の中のPVやら動画撮影やらは、「結婚式のお父さん」みたいに、そんなに都合よく定点カメラで撮ってないわけです。
大体が動きながらの撮影で、常に背景が変わるわけです。また静止画といえど、風が吹いたりするわけで一定じゃないです。
今までの方法で全部消すこともできるんですが(動画を静止画に切り分けて、Photoshopで修正を加えるなど。)それこそ、一人でやったら、何週間単位の膨大な時間と手間暇がかかります。しかしこれからのaftereffectに搭載される予定の機能では、2~3分程度で出来ています。すんごい!!
カメラの視点が常に変わっていき、少しずつ動く物体を特定して、簡単に消して背景になじませる。これだけ簡単にできると、撮影の時に映り込み怖くなくなる!!すごい!!
この機能を使って何ができるか。
この機能自体は、2017年にCloakとして発表されていますが、より実用化が近づいたんじゃないかなと思います。で、この機能で何ができるかというと、
・うっかり映り込んだものを消す
・無人の町PV
・野原などで人工物の削除
などなど。
人によって用途は多種多様ですが、アマチュアながらPV作ったり、動画を作ったりする身の僕としては、映った人を消したり、野原から人工物を消したり、空飛ぶ飛行機消したり、めちゃ色々使えそうでわくわくします。
撮影でうっかり映ったものを消してしまえるというのは。映り込んでしまった作品の撮り直しの手間が省けます。
無人の町を撮りたいときに、朝を狙わなくて済みます。
草原のシーンで映り込んだ町や建造物を後から消すことができます。
僕の貧相な発想でも色々できそうなので、応用次第でもっと色々できるんじゃないかなと思っています。
また、演劇や映像作品を作る関係者の方は、今以上に映像を作ったり、表現の幅が広がるんじゃないかなと思います。
・ただし消すのにはコツがいるのかもしれない。
静止画では、Adobe Photoshopで同じように物を消したりする機能があります。
若干の違和感は残るものの、綺麗に消されたペンキ缶
こういう周囲がパターン化されているような時に、物体を消すのにはすごく便利です。
ただし、こちらは簡単に使えるほど甘くないです。雑に扱うとこんな感じ。
修正後は、プレデターがそこにいたんじゃないかというオーラみたいなのを感じます。周りの風景を読み取って修正しているので、複雑な背景だと、そこまできれいには消えてくれません。
で、Aftereffectに搭載される予定の機能も「山の中のお父さん」と「砂漠の馬」という、明らかに周囲の背景とは違ったものが修正されているので、雑多な雰囲気や、街中の人混みなどのシーンでどこまで修正できるかは未知数です。動画だと簡単に選択しているので、もしかしたら可能なのかもしれない・・・
スペック問題はどうなのか
動画なので、現段階でも結構なマシンスペック要求されます。
Adobe公式の必要スペックを見ると、表記が一部雑な感じでわからん・・・
今回はスペックについてそこまでは触れないのですが、メモリは16G 推奨。CPUとHDDがものすごくざっくりしてるけど大丈夫だろうか。グラフィックボードとかの記載がないけど大丈夫だろうか。この辺りは、詳しいショップ店員さんに「AfterEffectを快適に動かせる性能のPCが欲しい」という相談をしたほうがよさそうです。予算は10万超えると思う。
動画の修正処理が絡んでくると、現行よりも必要スペックが上がりそうだけどどうなんだろう。
とはいえ、今まで消せなかったものが簡単に消せるのはものすごい革新的なので、めっちゃ期待してます。
是非とも続報を待ちたいと思います。