シナリオクラブでもミュージカルワークショップでお世話になっている横山清崇先生による、作、演出のミュージカル作品です。
大自然に暮らすケモノや植物たち、そして神様。
それに相対するように科学を進歩させ、自分達を「神」と思いこむ人間。
その間に立つ人間の少女が主人公の物語。
このミュージカルは、一見、子供でも見やすい全年齢向けという印象があるのですが、「環境問題」や「紛争問題」といった、とても重厚な題材が語られています。
劇中に登場するケモノ、植物たち、人間たちは、みんなそれぞれの心に秘めたものがあり、信念を持っています。
人間に家族を殺され復讐を誓う獣、科学の発展とともに驕る人間、調和を求める植物、そしてすべてを見守る光の姫。
彼らの持つ立場、想い、過去が彼らを導き、そして時に道を誤まってしまう。
その中で主人公「ミルコ」は「純粋さ」で彼らと向き合っていきます!
僕は、天/SORA組の公演を見ていたのですが、劇中での「ミルコの純真さ」は、熊本さんにしか出せない魅力でもありました。
光/HIKARI組も見てみたい。
また、主演の方々の圧巻の芝居は見どころです!!
姫役の木村さんの圧巻の歌唱力とカリスマ性。
苦悩に満ちる、角川さんのウルフ。
威厳溢れる千年樹の高橋さん。
シウン役の大口さんとルリ役の斉藤さんの美しい舞、そして水越さんの悲しみに満ちたクロウ・・・
不気味な存在感を見せる、ダークネスの皆川さん。
そしてジュニアキャストの皆さん。
一人一人にバックグラウンドと存在感があり、背負ったものを考えさせられる・・・。
まさに全員で作るミュージカルです!!
これだけ多くの登場人物と、人、ケモノ、植物、そして女神、それぞれの主張がある壮大なテーマを持った作品を、2時間で見事にまとめ上げ、分かりやすく、かつ面白く表現する横山さんの腕は本当にすごい!驚きました!!
そして、もう一つの見どころが、歌とダンス!!
これが圧巻です!!
戦闘、登場、悲しみ、劇中の様々なシーンがダンスで表現されているんですが、その完成度と本気度が高いなんてもんじゃない!!
舞台から伝わってくる本気度!!
出演されている方の年代は、小学生から高校生、プロの方と、様々です。
全員からにじみ出る「本気」と「完成度の高さ」に圧倒されました!!
僕は、ダンスやミュージカルは、劇団四季やディズニーのショーくらいしか縁が無い人間です。
しかし、目を奪われるとはまさにこのこと。驚くほどのレベルの高さと凄さを是非観てほしい!!
さて、このミュージカル、1月13日の千秋楽まで、新国立劇場で公演しています!!
ミュージカル好きならぜひとも観に行ってほしい作品です!!