台風でも休演か公演かの判断で迷う、演劇や舞台の大変さ。

私の知り合いでもある、沢田さんが台風で嘆いていました。

今回の台風19号で計画運休が決まり、様々な劇場が休演を発表しました。

しかし、中にはどうするかを最後まで迷った劇団もあったみたいだし、台風19号が直撃する13日はともかく、台風が去ったであろう14日をどうするか問題があったりします。

裏方は仕込みなどもあるからね。

ライブなどは屋外が多いので、安全性の問題で早めに中止を判断できる。中止基準などもあります。

劇団は基本的に屋内なので、建物さえ無事であればお客さんが来れるなら開催できてしまう。そして沢田さんがつぶやいてますが、中止基準があいまいだったりするので、なかなか中止に踏み切れない。

今でこそ計画運休などで、物理的に来場する手段が限られてしまったが故に休演する風潮になってきてます。いいことだと思うよ!!

でも、一方で開催中止し難い現実があります。なぜなら、中止すると公演分が丸々赤字になってしまう。谷さんがツイートしています。

演劇は基本的に映画のように複数公演することはできない。

仮に200席あったとして、1席7,000円とすると、

200×7,000=1,400,000円の赤字です。

2公演なら倍の280万円の赤字。いやぁ・・・厳しい・・・

舞台には、生ものと呼ばれる新鮮さが、掛けがえのない魅力でもあるんですが、一方でこういった不慮の事態で中止することも大いにあり得る。

そして、演劇の収益は基本的にはチケットです。2.5次元のようにグッズを踏まえた収益を考えているところはそんなに多くない。

だからこそ、公演中止になってしまったから、「観に行けなくて残念だったねぇ」で終わりじゃなくて、谷さんがツイートしているように、「次の公演、観に行こう!」「グッズ買おう」みたいな応援はすっごい有難いです。

ここからはちょっとした余談で、昔の演劇は結構大変だったというお話。

何故公演をせざるを得ないかの余談

以前メンターさんから聞いた話ですが、

「お客さんが来る限り、我々は公演しなければならない!!」

と言ってました。

これってテレビも似たようなもので、土曜日、台風が吹き荒れる中でも生放送の「王様のブランチ」は放映されてました。

視聴率が取れるからっていうのもありますけど、やっぱり「観る人がいるからそれに応える」という部分は大きいのかなと思います。

サービス業でも同じ話を聞きます。

やっぱり、観る人、利用する人がいるならば、それに応えちゃうのがプロなのかもしれません。

でも、凄まじく強い台風で、もしかしたらその役者さんがここにくるまでに台風でケガするかもしれない。

ましてや推しの方が危険な目にあいながらも来るかもしれない。

そう思うと、自分も相手も安全を想って「行かない」という選択肢を考える必要があるのかもしれません。

サービス業も、お客さんが来ちゃうから、命をかけてまで出社しちゃう部分もあるしね。

最後に、沢田さんが言うように、ガイドラインがあれば一番いいのかなと思います。

そして、働きすぎといわれる日本人が、実は、「何があろうとも行くことによって相手にデメリットをもたらす」ことに気づき、一斉休業の流れになるのは、一つの変化でもあるのかなと思っています。

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